保険適用で銀歯から白い歯に替えてみた

ワニのイラスト
GraphicMama-teamによるPixabayからの画像

歯医者さんから白い歯を勧めてもらった

2020年のある日、普段から定期的に通っていた歯科医院で、

「銀歯の入っている歯の歯質が虫歯になってきているので入れ替えましょう」
と言われました。

(既に神経は無い歯だけど、歯茎が少し下がり、歯質が虫歯で茶色くなっていた)

約10年入れていた銀歯を新しいものに作り替えてもらうことになりました。

その際、歯医者さんから

「保険で白い歯が入れられるのでそうしましょうか?」

と勧めて頂いたので、歯科業界で長く働いていた筆者は

「ついにそんな時代になったんだな。。。」

と感慨深い気持ちで、喜んで保険適用の白い歯を入れてもらうことにしました。

保険適用で白い歯を入れられる歯科医院は、厚生労働省が設定した歯科診療施設の条件を満たし、申請が認められている必要があるとのことなので、事前にWEBや電話で確認しておくと良いでしょう。




Contents(内容)

保険で入れられる白い歯って?

CADCAM冠(キャドキャム カン)と呼ばれる補綴物のことです。

保険適用のCADCAM冠は、
特殊なプラスチック素材のブロックを、
3Dプリンターと切削マシンで削り出して作られたものです。

素材に関しては全く同じではないですが、
ネイルチップのようなものを想像していただくと近いかもしれません。
歯科材料で扱う道具や材料は
ネイリストさんに近いものがあります。
(光を当てて硬化させたり)

ですから、強度としてはやや丈夫ですが、
無理な力がかかると弱いところもあります。

CADCAM冠って、実際のところどうなの?

筆者が歯科業界で働いていた頃(歯科技工士として)、
振り返ってみると2012年くらいの時点で、
CADCAMを削り出す機械を設置している歯科医院もありました。
機械で削り出されたものを見せてもらいましたが、
当時の段階では適合は甘く、
やはり人の手作業で作られたものには及ばないなと感じていました。
(当時は優秀な接着剤の効果でフィットしていたようでした。)

その後数年を経て、機械もどんどん進化していき、
かなり適合の良いものが作られるようになりました。
2018年時点の当時最後に勤めていた歯科技工所で試作物を見た時は、
「これなら自分の口の中に入ってもいいな」と思っていました。
(それ以前は職場で見る機会が無かったので、確認はしていませんでした)

CADCAM冠が保険適用になった経緯

2014年4月〜
・真ん中から数えて4番目5番目の歯(小臼歯)に保険適用開始

2016年12月〜
・真ん中から数えて6番目の歯(の歯の第一大臼歯)に保険適用

2020年4月〜
・真ん中から数えて6番目の歯(の歯の第一大臼歯)に保険適用

2020年9月〜
・真ん中から数えて1番目、2番目、3番目の歯(前歯)に保険適用

7年足らずの間に一番奥の歯(真ん中から数えて7番目、親知らずの手前の歯)以外
ほとんどの歯に保険適用がされたことになります。

歯列のイラスト

ただし、6番目の歯にCADCAM冠をいれる場合、保険適用の条件として一番奥の7番目の歯が残存していることが、必須となります。
(親知らずは数えない)
理由としてはおそらく、奥の歯が残っていないケースだと咬合圧が均等ではなくなり、CADCAM冠が割れやすい状態ななるからだろうと考えられます。

銀歯を入れているのは日本人だけ?

海外では日本のような保険制度が無いため、銀歯を入れるのも白い歯を入れるのも、
どちらにしても高額なので、銀歯を選択する人はまず居ないそうです。
海外の人がアジア人を中国人か日本人かを区別するのに、
銀歯が入っているかどうかで判断するともいわれています。

治療の流れ

1回目の治療




・銀歯の除去

・金属の土台の除去


・型とり


治療のイラスト1


過去に治療して銀歯が入っている歯の構造。

銀歯の下には作られた土台が入っている。

(無いケースもあります)

過去に神経の治療を済ませた歯なので

治療中に痛みはありません

歯の治療イラスト2


撤去する銀歯に切り込みを入れます。

(キュイーーン)

歯の治療イラスト3


切り込みを入れた銀歯は
器具を引っ掛けて外します。

銀歯の下には
金属の土台が入っている事が多いです。

(プラスチック素材の土台の場合もありますし、
 神経の治療をしていない歯には
 金属の土台は入っていません)

歯の治療イラスト4


金属の土台を外すために削っていきます。
(キュイーーン)

形によって
外しやすかったり外しにくかったりします。
ここは歯医者さんも大変です。
(キュイーーン)

長引きそうな時は、タイミングを見計って
口を軽く閉じて顎を休ませておくといいでしょう。

歯の治療イラスト5


金属の土台を外して、

新たに土台を入れる準備として

歯質を削って整えます。



歯は大きな穴が開いた状態です。

型をとってから、穴にフタをして治療を終えます。


2回目の治療



白いレジン素材の土台を装着

・土台の形を削って整える

・デジタルスキャンで土台の歯の形を記録


歯の治療イラスト6


完成した白い土台を装着

(歯医者さんが直接口の中で作る場合もあります)

歯の治療イラスト7


CADCAM冠を入れるために
土台の形を削って整えます。

(キュイーーン)

削り足りないと、
完成するCADCAM冠の厚みが足りなくて
薄くて弱いものになってしまします。

歯の治療イラスト8


デジタルスキャンカメラで
CADCAM冠の土台となる歯と、
周りの歯の記録を読み込みます。

隣の歯や対合となる歯の記録も読み込むことで、
かみ合わせや、きつさが
ちょうど良い歯を作る事ができます。

歯は、隙間がある状態だと自然にどんどん動いてしまします。
この状態で何週間も治療を休んでしまうと、
歯並びが崩れたり、完成した歯がうまく入らなかったりします。
スケジュールをよく確認してから歯医者に通うと良いでしょう。


3回目の治療



・完成したCADCAM冠を装着

歯の治療イラスト9


今まで銀歯だった歯に
ついに白い歯が入ります。

かみ合わせなどがきつかったり
違和感がある場合は
削って調整してもらいます。

装着するセメントも光で固めます。

実際に装着したCADCAM冠



実際に入れてもらったCADCAM冠の画像です。

装着感も良好でした。

白い歯を見るとやっぱり気分が上がります。

費用


気になる費用ですが、私のケースでは10,000円くらいでした。
(CADCAM冠を入れる1本の歯に対しての3回の治療の合計金額)

保険内治療は決められた診療点数の中でしか算定できないので、
どこの歯科医院にかかっても料金は変わりません。

・どの歯に入れるのか
 (前歯123、小臼歯45、大臼歯6)
・何を入れるのか
 (仮歯、銀歯、銀歯+レジン、CADCAM)
・歯にどのような治療をするのか
 (神経の治療が必要か)

など条件によって診療点数は変わります。
びっくりするような高額になることはありません。

1本10,000円くらいを見積もっておいて、
おつりがくるか、やや上乗せがあるかくらいになるかと思います。

何を入れたらいい?

保険内でも選択肢があり、自費(セラミックなど)としての選択肢もある。

歯科業界で働いていた筆者にとっては様々なメリットやデメリットはだいたい想像ができますが、
選択肢がありすぎると迷ってしまう気持ちもすごく理解できます。

①情報収集
まずいろんな手段があることを情報として知っておき、判断材料を持っておくのが良いと思います。

②歯医者さんに相談する。
・費用(特に自費を検討する場合は納得できるように確認しておく)
・どれくらいもつか(歯の状態によって予後も変わる)
など自分が知りたいことなどをあらかじめメモしておいて、
不安に感じていることも聞いてみるといいでしょう。

笑顔の歯のイラスト

特にこだわりや定まった条件が無ければ、まずはCADCAMを選択をしてみると良いかもしれません。
保険内治療で入れてもらった被せ物は2年間保証されているので、
様子をみて、継続するか、自費も検討するのがベターかもしれません。

特に前歯についてはCADCAM保険適用が始まったばかりで
・強度
・経年劣化による見た目の変化
などが未知数です。
2年くらい経過すれば(2023年くらいには)様々な情報が集まり、
判断材料が増えるかもしれません。

最後に

歯は毎日使うとても大切な体の一部です。

特定のシーズンに数回着る服よりもずっと大切です。

反面、歯科医療サイドでの経費や労力に対しての歯科診療点数は低いのが現状です。

いつも気持ちよく歯のメンテナンスをしてくださる医療関係の方々には本当に感謝します。

どんなに素晴らしい被せ物や詰め物でも、永久に持続する保証のものはありません。

一日一日、気分良く過ごせるように歯を大切にしてメンテナンスを心がけましょう。

個々の患者さんの歯の状態によって、治療方針は変わります。
歯医者さんで診療してもらって、相談してください。

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